漫画家・同人作家・イラストクリエーターはどのようなものが経費になるか

結論

まとめますと以下のようなものが漫画家・同人作家・イラストクリエーターの経費となるでしょう。
・パソコン、ペンタブレット、プリンター
・執筆のためにアプリツールの使用料
・作品研究のための漫画、イラスト
・取材にかかった交通費
・アシスタントへの外注費、アシスタントへの給与
・仕事場の家賃
・印刷費
・通信費、ネット回線費用、携帯代
・編集者との打ち合わせの会議費
・消費税、事業税

以下で詳細を記述します。

パソコン、ペンタブレット、プリンターについて

まずパソコンですが、仕事専用のパソコン及びプライベートのパソコンをそれぞれ1台ずつ、つまり合計2台所有している場合は仕事用パソコンが100%経費、プライベート用パソコンが経費対象外でしょう。一方で1台のパソコンのみ所有している場合はその事業用割合で按分しなければ税務調査の指摘事項の可能性があります。
ペンタブレットにつきましては仕事用で事業用100%としても問題ないでしょう。プリンターは恐らく1台ですのでその事業用割合で按分しなければ税務調査の指摘事項の可能性があります。

執筆のためにアプリツールの使用料について

近年はAIアプリを利用して執筆活動されるケースもあるでしょう。この場合は執筆活動という仕事用で事業用100%としても問題ないでしょう。

作品研究のための漫画、イラストについて

有名な漫画の単行本が事業用の経費に計上されていると聞くと何らかの不正を感じるかもしれません。しかし実は、漫画家・同人作家・イラストクリエーターが作品研究のための漫画を購入している場合は、事業用100%経費で問題ないでしょう。ここでプライベートとして読んでいるから事業用50%という発想を持たれるかもしれませんが、弊所の見解はその50%という考えはおやめください。ここにおいては事業用100%か事業用0%という考えしかありえないと考えます。

取材にかかった交通費について

全国各地へ移動した交通費が計上されていると、旅行代を経費計上しているのではないかと不正を感じるかもしれません。しかし実は、漫画家・同人作家・イラストクリエーターが作品のため、取材にかかった交通費などの経費は経費に計上可能です。

アシスタントへの外注費、アシスタントへの給与について

当然ながらアシスタントへの外注費、アシスタントへの給与は経費となります。ここで重要なのは、業務委託の外注費として経費なのか、雇用による給与としての経費なのかが重要となります。税務調査の調査官は実態で判断するとは言うものの、業務委託契約書を結ぶ、雇用契約書を結ぶ、などで関係性を明確にしておくことが重要と考えます。

仕事場の家賃について

完全な仕事場を借りている場合の地代は事業用100%経費となります。一方で自宅兼事務所については基本的には事業用50%としながら実態を見て経費按分しましょう。ここで注意点ですが、「自宅を事務所として利用している」ということはまずその地代は居住用の地代として消費税仕入税額控除においての非課税となり、そのうえで按分となりますのでご注意ください。

印刷費について

納本する場合は印刷費が経費となります。ここで一般的には、当期において在庫となっている分の印刷費は棚卸在庫として計上しなければならない、と言われています。しかしあくまで弊所の独自の私見ですが、棚卸資産の計算がネックとなり、確定申告書の金額が決まらないというような事態を招くのであれば、むしろ棚卸の金額はざっくりで良いという考えを有しております。

棚卸資産は税務調査における重要論点であるは本当か

通信費、ネット回線費用、携帯代について

通信費、ネット回線費用、携帯代は、プライベートも利用している場合は事業用割合で按分して計上してください。

編集者との打ち合わせの会議費について

ここでまずお伝えしたいのが、個人事業主の漫画家・同人作家・イラストクリエーターは、打合せの経費について、会議費、交際費、雑費などいずれの勘定科目を利用しても損益に影響はありません。重要なのは仕事に関係がある打ち合わせに関する経費なのかどうかということになります。

消費税、事業税について

消費税と事業税は経費となります。一方で所得税と住民税は経費となりません。

漫画家・同人作家・イラストクリエーターの経費と税務調査

プライベートな経費の計上や架空経費の計上により意図的な過少申告に心当たりがある状態で調査通知を受けた漫画家・同人作家・イラストクリエーターさんは、調査日までに事前自主修正申告書を提出することも検討されていると存じます。この場合過大計上となっている経費を適切に否認しなければなりません。
無申告に心当たりがある状態で調査通知を受けた漫画家・同人作家・イラストクリエーターさんは、調査日までに事前自主期限後申告を提出することを検討されておられると存じます。その場合、短期間で適切な経費を計上しなければなりません。
また自主的な申告について平均課税を適用する場合は売上区分及び経費区分をして集計しなければなりません。売上区分及び経費区分及び税務調査のことも含めて弊所にご相談いただければと存じます。

この記事の監修者

税理士 田中亨
税理士 田中亨税務調査専門税理士
プロフィール
近畿税理士会上京支部
税理士登録番号128205
税務調査案件を全国対応している税理士
税務調査前の自主申告期限を守るため土日祝日深夜対応を行う

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