結論
・重加算税賦課案件は税務調査の結果が遅くなります。
・税務調査官の処理能力が低いと税務調査の結果が遅くなります。
・税務調査官が引き継ぐ案件は税務調査の結果が遅くなります。
・国税において何か特殊な事情が発生した場合は税務調査の結果が遅くなります。
・事前自主申告した場合でも資料不足の経費の計上をチャレンジした場合は税務調査の結果が遅くなります。
・事前自主申告した場合かつ資料が揃っている場合は税務調査の結果が早くなります。
以下で詳細を記述します。
重加算税賦課案件は税務調査の結果が遅くなります
一昔前の書籍やネット記事を見ていると、税務調査官は根拠もなく嫌がらせのように重加算税賦課処分してくるというような記述が見受けられます。しかし弊所が実際に経験している近年の税務調査から考えればこれらの意見には同意できません。近年の税務調査官は、重加算税案件であることを察知すると、納税者に対して厳しくかつ丁寧に「なぜそのようなことが起こったのか」について質問してきます。そして納税者の回答内容を十分審査したうえで重加算税の根拠を明示して重加算税賦課処分をします。実際に税務調査官は納税者に対して「事実と違うと反論があるのであれば反論してください」とまで伝えてきます。つまり近年における重加算税賦課処分の案件は非常に慎重に扱われていることになります。したがって、重加算税賦課案件は税務調査の結果が遅くなります。
税務調査官の処理能力が低いと税務調査の結果が遅くなります
弊所が近年の税務調査において実際に体験することとして、若手の税務調査官が担当となるケースが多いです。理由は人手不足の影響です。公務員はかつて大人気で公務員試験の倍率も高倍率でした。大昔は倍率10倍、平均的に5倍程度でした。国税専門官の現在の倍率はなんと2倍であり、一次試験である筆記試験は1.4倍のようです。したがって、筆記試験ではほとんどみんな合格し、面接試験でよほど問題が無ければ合格させているようです。これは、税務調査官の現在の30代から40代の人数がそもそも少ないうえに退職者が多いため、現場へ出る調査官が人手不足であることが原因のようです。
若手の調査官で経験が浅ければ納税者はラッキーと思うかもしれません。しかし実は大きな落とし穴があります。弊所が税務調査を支援させていただく場合は、問題点や論点を丁寧に提示して、調査官はそれを判断するだけという言わばお膳立てをしております。しかしながら、処理能力の低い調査官の場合は、その勘所を見落としてモタモタと時間をかける傾向にあります。このように税務調査官の処理能力が低いと税務調査の結果が遅くなります。
税務調査官が引き継ぐ案件は税務調査の結果が遅くなります
税務署は7月が人事異動となります。つまり6月に着手した案件が長引いた場合は、7月の人事異動後の調査官へ引き継がれる場合があります。この点について一昔前のネット記事や書籍では、6月に着手した案件について税務調査官は、6月末までに何とか終わらせようとする傾向にあるとの情報が散見されました。しかし弊所が実際に現場で感じていることとしては、仮に6月末までに調査が終わらなければ7月の人事異動後の調査官に事務的に引き継がれる、ということです。特に焦って何とか6月末までに終わらせようとしているとは感じておりません。
この引き継がれた場合に問題なのは、うまく内容が引き継がれておらず、納税者側からまた同じ内容を説明しなければならない、ということもあります。このように税務調査官が引き継ぐ案件は税務調査の結果が遅くなります。
国税において何か特殊な事情が発生した場合は税務調査の結果が遅くなります
例えば、令和5年10月当時においてはインボイス制度の導入に向けて国税が周知活動をしたり、全国の納税者からの質問への対応のために税務署職員のマンパワーのリソースが奪われた場合は、税務調査の結果が遅くなったことがありました。さすがにもうあまりそのようなことは発生しないであろう、と弊所は考えていましたが、令和8年10月においてまさに発生しました。令和8年9月24日におけるKSK2導入によりシステムの不具合が発生しました。そのことにより令和8年10月の現在において、明らかに税務調査の結果が遅くなっております。こちらのページもご参考ください。
まさか!?KSK2導入でむしろ令和8年秋調査が滞っている!?
事前自主申告した場合でも資料不足の経費の計上をチャレンジした場合は税務調査の結果が遅くなります
弊所が実際に経験した事例です。一人親方の職人が、銀行口座からの振込みではなく、銀行口座から一旦現金を引き出し、外注先へ現金で手渡ししており、領収書や請求書が一切存在しないケースにおいて外注費の経費該当性が論点となりました。弊所は、納税者様から聞取りをした結果、当該外注費は存在の蓋然性が高いということで積極的に所得税法上の経費としました。しかし、税務調査日以後の調査官とのやり取りにおいて、外注先の氏名、電話番号、住所を求められることとなりました。この場合において、工事台帳におけるメモのような記述から人物を書き起こして提出することで外注費を認めてもらえることとなりました。このような場合は、税務調査の結果が遅くなります。
まとめ
反対を言えば、事前自主申告した場合かつ資料が揃っている場合は税務調査の結果が早くなります。
この記事の監修者

- 税務調査専門税理士
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プロフィール
近畿税理士会上京支部
税理士登録番号128205
税務調査案件を安価で全国対応している京都の税理士
税務調査前の自主申告期限を守るため土日祝日深夜対応を行う
これまで多くの税務調査案件を早期終了に導いてきた
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