税務署から電話で通帳の調査を求められることはあるのか

(参考)令和8年10月12日以前の(過去の)結論

・基本的に税務署から電話で通帳の調査を求められることはありません。
・不安や自責の念から納税者様自ら「あの通帳のことですか?」のような質問を電話で問うことは控えてください。
・ただ裁決事例においては税務署からの電話の時点で通帳について指摘された裁決事例も存在します。
・税務調査官が納税者の通帳を金融機関で発行して取得する権限を有していることは有名です。しかし調査官が通帳を取得しただけでは更正の予知は発生しないはずです。
・しかし「税務調査日前に事前の帳簿資料提出のお願い」については注意すべきとなります。

以下詳細を記述します。

基本的に税務署から電話で通帳の調査を求められることはありません

多くの納税者様は、税務調査の経験を有しておられないことから、税務調査について様々なイメージを持たれるかもしれません。例えば、通帳の確認というのは税務調査の中心になると考えられることから、調査通知や事前通知の電話で「通帳は何銀行を使用していますか?」と質問されるイメージをお持ちかもしれません。しかし実際は、税務署から調査通知や事前通知の電話で通帳について質問されることは無い、と基本的には言い切ることができます。

不安や自責の念から納税者様自ら「あの通帳のことですか?」のような質問を電話で問うことは控えてください

弊所がこれまで支援させていただいた納税者の多くは、調査通知の段階で既にやましいことに心当たりがある納税者の方々でした。これらの方々に共通することがあります。それは、税務調査は来ないだろうと考えておられた時はとても大胆なことをされておられるが、いざ税務調査の通知が来ると税務調査官にすぐに全てを打ち明けようとする傾向があります。例えば、完全な無申告であった納税者が、税務調査の通知の電話があった時点で、当該電話において「私がメインで使用している通帳は用意しておくべきですか?」などを自ら告白してしまうケースです。この場合、「メインの通帳とは何銀行ですか?」などと調査が開始してしまう恐れがあります。人間は、不安や自責の念がある場合には、色々と口数が多くなる傾向にあります。

ただ裁決事例においては税務署からの電話の時点で通帳について指摘された裁決事例も存在します

あろうことか税理士が税務調査官に対して事前自主修正申告をする旨を伝えた結果、税務調査予定日より前の日において、調査官が電話で税務調査を開始させたという事例が、国税不服審判所公表裁決事例で公開されています。弊所の以下のページをご参考ください。

衝撃!?税務調査日前に電話で税務調査を開始する調査官がいる!?(平成30年3月29日公表裁決)

やはり税務調査日より以前の日における税務調査官との電話において不必要な内容を話すべきではない、ということとなります。

税務調査官が納税者の通帳を金融機関で発行して取得する権限を有していることは有名です。しかし調査官が通帳を取得しただけでは更正の予知は発生しないはずです

税務調査官は、いわゆる金融機関調査(銀行調査)により納税者の通帳を取得する能力を有しています。むしろ無申告案件などは、金融機関調査(銀行調査)により納税者の通帳を取得することにより無申告を発見することからスタートと言っても過言ではないかもしれません。しかし、弊所のこれまでの経験からお伝えしますと、無申告者に対する税務調査通知における文言は「今回はあなたが、申告が必要かどうかを調べさせていただきます」という文言となります。言い換えると「税務調査官である私は、あなたが納税義務者かどうかわからないので、確かめるために調査に伺います」ということとなります。この段階では、まだ更正の予知は発生しておらず、調査日までに自主的に期限後申告すれば、無申告重加算税は回避できると考えるべきです。

しかし「税務調査日前に事前の帳簿資料提出のお願い」については注意すべきとなります

近年において、税務調査官が「調査日当日の前に、事前に帳簿資料の提出をお願いしてくる」というケースが発生しているようです。もし仮に、納税者が売上金の請求をするための請求書を税務調査前に提出し、税務調査官が税務調査日前に金融機関調査(銀行調査)により納税者の通帳を取得したいた場合、そこを突き合わせれば無申告が確定することとなります。以上から、「税務調査日前に事前の帳簿資料提出のお願い」については断るべきとなります。
しかしながら、「税務調査日前に事前の帳簿資料提出のお願い」は質問検査権に含まれるので断ることができない、という見解も存在します。従って、「帳簿資料は当日に提示します」という文言で、帳簿資料の事前提出を回避すべきと考えます。

(参考)令和8年10月12日以前の(過去の)まとめ

・基本的に税務署から電話で通帳の調査を求められることはありません。
・しかし、納税者自ら電話で通帳について発言しないよう気を付けましょう。
・税務調査日前に事前の帳簿資料提出のお願いは、調査日当日に提示する旨を伝えることにより回避しましょう。

(重要)令和8年10月13日以後の(現在の)結論

・令和8年10月13日において「税務調査日前に事前に帳簿資料の提出についてのQ&A」を税務署が公表しました
・当該Q&Aにおいてはこれまでより税務調査日前の事前提出を求める方向性に変わったものの、任意提出であることは変わらないとありました。
・したがって、これまでよりは税務署から電話で通帳の調査を求められることは発生しやすくなったものの、断っても問題ないという結論となります。

こちらのページをご参考ください。

【緊急アナウンス】国税庁が実地調査前の帳簿等データ提出に関するQ&Aを公表しました

この記事の監修者

税理士 田中亨
税理士 田中亨税務調査専門税理士
プロフィール
近畿税理士会上京支部
税理士登録番号128205
税務調査案件を安価で全国対応している京都の税理士
税務調査前の自主申告期限を守るため土日祝日深夜対応を行う
これまで多くの税務調査案件を早期終了に導いてきた

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